「真夏のピークが去った
天気予報士がテレビで言ってた
それでもいまだに街は
落ち着かないような気がしている。」
……平成のはじめに生まれた俺は、世間的には決まり文句にしか過ぎない「平成最後の夏」というものに特別な感情を抱く。
だからといって、この夏が終わろうと人生が終わるわけではないし、今年も夏は当たり前のように過ぎる。
真夏のピークが去って、今年もまた無性にフジファブリックの「若者のすべて」を聴きたくなる。
あぁなんて色褪せないんだろう。
喜怒哀楽なんてものでは表現しきれない感情が身体中を駆け巡る。
情緒が溢れすぎて、いてもたってもいられなくなる。中学校のグラウンドを大声あげて全力疾走したあと蛇口を上向きにしてぬるい水道水をガブガブと飲みたくなるというかまぁそんな感じだ。
来年の夏はどんな夏になるだろうか。きっとまた「若者のすべて」を聴きたくなるだろうか。
また新たな時代が始まり、平成と共に"俺たち"が育ったようにその世代の"夏"も始まる。
そしていつしか大人になり夏の終わりに思いを馳せることだろう。
過去 現在 未来。全ての時代のいつかの君へ。
「同じ空を見上げているよ」