恋にお寿司に音楽に

棺桶には寿司とCDと愛を入れてください

夕方

おつかれッス!

 

『過去は振り返らず今を生きよう』みたいなこと言っといて定期的に昔仲良かったけど疎遠になった人とのラインを見返して切なくなったり過去を思い出してアルバムを眺めたりする俺ですが。

みんなは今もどこかで元気にしてるでしょうか?俺はそこそこ元気です。
人と会う事、人間関係、なかなか続かないよね。
今の人間関係なんて4年後も続いてる確率ほんとに少ないと思うのよ。
でも未来のことわからないし見て見ぬふりして生きてくしかないのよね。

俺のモットー“来るもの拒まず去るものちょっと追う”だから最後まで追わないんだけど離れていくとやっぱり寂しい。悲しいし寂しい。

新しい人との出会いも全てタイミングだし『出会ってからでいいかぁ』なんて怠けてるからいつまでも独り身。

人を好きになることなんてしばらくしてないですね。
いつかの未来に出会う人をなんとな~く待ちますわ。

俺の人生は音楽と人と愛、なので。


たしかに君と僕並んでいたのさ〜

キム・ダミありがとう

これは、元々Netflixなるものを毛嫌いしていたのに最近上司のすすめであっさり登録し、『梨泰院クラス』を観て、韓国ドラマとか舐め腐ってたので「ケッ、なあーにが韓国ドラマだよ」と思っていたら、まんまとハマってしまいキム・ダミ演じるチョイソに恋をしてしまった私のお話である。

とにかく梨泰院クラスは最高のドラマだ。
(4年遅えよ
そしてなによりキム・ダミが愛くるし過ぎる。
なにあれ天使じゃん絶対韓国の女の子と付き合ってあの髪型にさせるから!!


長年自分のことを逆張り人間だと思い込み大衆を忌み嫌う俺だが、ただの『素直じゃない奴』だと最近やっと気付いた(本当は認めたくないだけだった)ので他の韓国ドラマも観たいなぁとキム・ダミをメインで探していたら『ソウルメイト』という映画を見つけたので調べたらなんと一昨日から日本公開され始めたというのでこりゃグッドタイミングだってことで感傷中毒の患者禁断症状映画館へ走る。


家族や友達を超えた親友との二人だけの秘密に心が震える友情の話。

色々考えされられる映画だがとりあえず俺はキム・ダミが可愛いのでそれで良しとする。


レイトショーの帰り道、余韻に浸りたいので寄った近所の居酒屋でスマホをぽちぽちしながら酒を飲んでいると隣に座っていた韓国人から「すみません良かったら乾杯してくたさい」と言われたので酒を酌み交わす事に。

どうやら幼い頃から日本に憧れを持ち、ついに半年前に日本に来たという青年。
韓国映画を観たあとに韓国人と話をするとはこれまたグッドタイミング。いい出会いをした。
キム・ダミありがとう。
帰り際その青年に『本当に、本当に本音ですが日本に来てから今までで一番イケメンです!本当に嘘じゃないです!』と言われたのでこの青年が女の子ならどれだけ良かったと思う心を押しつぶしてとても喜んだ。
キム・ダミありがとう。


帰り道はジャニス・ジョプリンを聴きながら帰ろう。

面倒

 

文章を書くことが好きなのか嫌いなのか、特別だからこそ億劫なのか。
ここに文章を書く、という行動を軽い気持ちでは出来なくなってしまって更新が遅れたのだが、誰か(未来の自分でも)が読むなら内容なんか思いつかなくてもつらつらと思いを吐露する場所にしようかと思い更新してみる今日このごろ。

まぁ脳死で書き始めたら意外と思ってる事が整理できていいなぁとスマートフォンのガラスをぽちぽちと押しながら思う。

(とか言いつつ寝落ちした)


ところで最近始めたことがある。
それは新しい事に挑戦する時、又は求められた時の感情が自分にとって『嫌』なのか『めんどくさい』のどちらなのかを考える事だ。
嫌な事なら無理せず現状維持。
しかしそれがめんどくさいという理由なら今後のためにやったほうが自分のためになるはず。

そう考えて選択していけば自分の気持ちがわかりやすい。

今までの人生で後々やってよかったことは大抵めんどくさかったこと。
それを最近になってようやくわかった。

頑張るのはやめてほどほどに。
さあ明日も人の役にたとう。

めんどくさいけど。

 

 

お人形さん

 

 

私のクラスの一番前のあの子。


可愛くて、それでいて綺麗で。
いつも笑顔で品がある。
まるでお人形さんみたいな人。

 

それに比べて私は、教室の隅に落ちている消しゴムのカスより価値のない人間。

 

もしもこの世に根暗選手権があったならきっと私は県大会優勝して全国へ遠征して地元のヒーローになれる。

今ごろ母親は横断幕の制作に大忙しだろう。

 

そんな馬鹿げた妄想をするくらいには私の性根は腐っているし、こうしている間にも『お人形さん』は学校のカースト上位の人たちと放課後どこへ行くかなどの話題で盛り上がっている。
どこへでも行けばいいじゃん。

あの子はいっつも笑顔で私とは正反対。

 

彼女の事を苦手なのは正直羨ましいからで、つまりは“嫉妬”だ。

情けない。本当に情けない。

 

私だって学校終わりに友達とショピングモールでプリクラ撮ったり、サーティワン寄ってカラオケとか行きたいのに。

 

でも私は感情もないし、
好きも嫌いも言えない。

無表情なのは多分一生治らない。

 


 

なんだ私も人形みたいじゃんね。

「ね、どっちが似合うかな?」

 

…彼女は白がよく似合う人だった。

そうだ、あの日も彼女は白い服を着ていたーーー。

 

  初めてのデートは少しだけ緊張した。バイト先の一つ先輩の彼女は「買い物に付き合って!」と半ば強引に僕の週末の予定を埋めた。

すぐさま周りの友人に自慢すると「それデートじゃなくて付き添いだろ笑」とからかわれたが、女性慣れしていない僕にとっては立派なデートなのであった。


郊外のショッピングモールの一番奥の店に迷わず進むと彼女は僕にそう訊いた。
「どっちも白じゃないですか」
怪訝そうな僕に彼女は一つも嫌な顔をせず続けて訊く。
「高橋くんは、どっちが好き?」
「強いて言うならそっちですかね」
彼女はそれを聞くやいなや嬉しそうに僕が指さした白のニットを店員さんに手渡した。


僕と彼女が付き合うのに時間はかからなかった。というのもほとんど強引に彼女に告白され、僕は断る理由を探すこともしなかったからだ。


それから僕達は季節が移り変わるその度に、色とりどりの思い出を重ねていった。


春。お花見に行こうと計画したあの日は大雨で、それでも彼女は明るかった。
僕が住む狭いワンルームにレジャーシートを敷いて、彼女はよせばいいのにわざわざカーテンを開けて外の雨を見せつけてきた。
「桜なくても美味しいね!」
彼女の笑顔が咲きほこる。
二人でお花見用に作ったお弁当を食べながら笑い合った。

夏は海水浴。
真っ白な砂浜ではしゃぐ彼女をみる父親の気持ちと
真っ白な水着を見たい僕の思春期が取っ組み合いの喧嘩をしていた。

水に濡れた彼女の笑顔はその喧嘩を見事に止めてみせた。

 

夜には浜辺でした花火で彼女の白いTシャツを焦がしてしまった時は流石に怒られるかと思ったが実際怒られたのはほんのちょっぴりだった。
いや怒られたんかい。


秋に紅葉を観に行こうとした時もそうだ。まるでお月様くらいあるバケツがひっくり返ったのかと思うくらいの雨だった。
彼女は雨女だと思う。僕がいつもそれをからかうと少しムッとした。
そしてその顔ははちみつを垂らして食べてしまいたい程に愛くるしかった。

 

 

冬は彼女が一番好きな季節だった。特に雪が降った日なんて遊園地に行くことが決まった子供のように喜んだ。
雪の向こうにみえる彼女は窮屈に思えたこの世界が宇宙より広がったんじゃないかと錯覚を起こすくらい飛び抜けて可愛かった。
「この子、冷凍庫に入れたら来年の夏まで大丈夫かな?」
くしゃっと笑いながら彼女は悴んだ手で作った不格好な雪だるまを冷凍庫に大切に置いた。

 

 

 

 

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二人で買ったお揃いのTシャツの襟元がヨレヨレになっていたのに気がついたあの日、ニュースキャスターは「今日は今年一番の猛暑です」と例年通りのセリフを手元の原稿を見ながらカメラ越しに言った。

そしてこの日は僕達二人にとっても忘れられない日になった。


日曜日は二人が唯一休みを合わせていた。
お世辞にも友達が多いとは言えないお互いの週末の楽しみは、二人で作った料理を食べることだった。
そんな当たり前の幸せを、幸せだと思い合える彼女を僕は大好きだった。

夕方になり彼女は洗濯物を取り込み終えると掃除機をかける僕に声をかけた。
「………〜ーーー!」
無論、掃除機の音で聞こえるわけもなく、僕は首を傾げながら耳に手を当てた。
彼女はふくれ面でジタバタしながら掃除機を指さしながら口元をパクパクと動かしている。

ぐぅ〜〜ん。と掃除機の元気が完全になくなる前に彼女は大声で叫ぶ。
「買い物行ってくるねー!」
「いや、もう掃除機止まってるから」
僕は困った顔のまま愛想笑いを浮かべた。
と同時に彼女に尋ねる。
「でも、いつもなら二人で行くのにどうして今日は一人なの?一緒にいこうよ」
「んーんユウくんは洗濯物畳んどいて!その間に買い物したら夕ごはんのあとゆっくりできるでしょ!」
それもそうだな、と納得し彼女を見送った。
今思うと何故一人で行かせてしまったのかと、悔やんでも悔やみきれなかった。


不器用な僕でも洗濯物を畳むのだけは上達していた。
継続は力なりだと、心から身にしみる。
ふと時計を見上げる。彼女の帰りが少し遅い。せっかちな彼女がのんびり者の僕をおいて行ったのだから、いつもより早く帰ってくるはずだ。

少し心配になった僕は靴のかかとを踏んづけたまま玄関を出た。
すると気づかないうちに外の雨足は早くなっていた。

この街唯一のスーパーマーケットへの道すがら、いつも人通りの少ない道路脇にぽつりぽつりと人だかりがある事に気がついた。
主婦などは口に手を当てしかめ面をしている。

何かあったのか、と視線の先に目をやる。

そして一秒も経たないうちに目だけではなく身体ごとグルッとそちらへ向けると裸で持っていた財布を落すほどに一瞬で全身の力が抜けていた。

財布も拾わずかかとを踏んづけたスニーカーを走らせ駆け寄ると目の前で交差点の端に横たわっている彼女がいた。
すぐそばにあった軽自動車はフロントガラスが割れ、電柱がめり込んでいた。

 


いつの間にか、雨はさらに強くなっていた。

 

 

 

 

 

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鏡にうつる黒のスーツを着た自分を見て歳は取るものじゃないなと痛感する。

実際歳を取ったし顔も老け込んでいた。
鏡の向こうで僕が冴えない顔をしているのも、今日を信じれなかったからなのかもしれない。


僕は彼女を愛していた。

誰よりも。

そしてこれからもきっと、愛し続けると心からそう思う。

僕と同じでだらしないネクタイも今日ばかりはいつもよりきつく締まっている。


「高橋様、高橋様〜?」
式場の人がドアの向こうでコンコンとノックをした。

「準備が整いましたのでこちらへどうぞ」
今まで参列する側は何度か経験しているが、いざ自分がとなるといささか緊張する。

程なくして部屋の前に着いた。
「どうぞ、お入りください」


ドアノブに手をかけた瞬間に自分の手が汗ばんでいることに気がついた。よほど緊張していたのだろう。
その緊張を悟られないように扉を開けた。

 

 

「ユウくん!」

彼女は全身から湧き出るようなその朗らかさで僕を迎え入れた。


案の定似合いすぎているその純白のドレスは今までで一番綺麗だと、そう思った。

 

……これは退院の日に聞いたことだが、あの日あと数センチ当たりどころが悪ければ命を落としていたと先生は言っていた。

不幸中の幸いで彼女とぶつかる瞬間に雨に濡れたマンホールでタイヤがスリップしたと聞いた。
雨女も悪くはないのかもしれない。


それでも全治三ヶ月の当の本人は病室で猫が飛び出したのを助けたかったとそれでも笑顔で話していた。
相手方のおじさんもとても良い人で、修理代だけで事を納めてくれた。

その日を境に買い物に行くときはしっかり手を繋いで二人で行くことにしている。
猫も、本当に気をつけてほしいものである。

そんなことを思い出していると名前を呼ばれていることに気がついた。
ぼーっとマネキンのようになっている真顔の僕に彼女が尋ねる。


「ね、似合ってるかな?」

「うん。とても良く似合ってるよ。世界一綺麗だよ」
僕がまっすぐ彼女の目を見つめながら言うと彼女は俯き、みるみる顔が赤らんでいく。


「顔、赤くなってるよ」

「うるさいっ!」

 

…彼女は赤もよく似合う人だった。

副流煙

 

 

あのさ、もう言うわ。


あのさ、電車の中でさ、まぁ朝仕事行く時とかさ座りたいじゃん?


でさ、立ってるじゃん?

 

そしたらさ人が多く降りる駅の時降りそうな奴の前狙って立つじゃん。

 

育てるじゃんその目の前の席をさ。

 

 


ここまでわかる?

ここでわかんなかったら置いてくからね。

 

 

で、いざターミナル駅着いたとき横の奴の目の前の席が空いたとするじゃん。


それさ、座らないやついるじゃん?

 

いやいいんだよ?

 

座るか座らないかは自由だからさ。

 

でもさ、座らないのにそこにいられると他の人が座りづらいから邪魔になってるのなんでわかんないの?

 

いやお前座らないならスッとズレろよ!

 

なーに「僕、座りませんから」みたいな顔しやがってよ。


調子に乗んなってまじで!

 

 

そこそこ人多いのに謎の“一駅区間遠慮の塊席”が空いてんのよ。


みんな座りたいけど気まずいし、もう走り出したら座りづらいのよ!

 

イキんなって!健康自慢かよ!いいよそれ!

座れよ!じゃなきゃズレろよバカタレが!

 

こんスカタンが!!!

 

 

 

 


……………………

 

 

 

 

 

 

それが彼女の生前最後の言葉だった。

 

目の前に上る線香の煙の奥で笑っている君を見ていると、どうもまだ君が何処かで生きているんじゃないかと錯覚してしまう。

 

 

四角い額縁に写る君はまるで時が止まったように笑顔で、あの頃と同じく少し見える八重歯が今日は俺の心に突き刺さる。

 

 

 

焼香を終えると俺は一服するため外へ出た。

 


しかし調子が悪いのかライターのつきが悪い。

 

俺は笑いながらタバコをくしゃっとポケットにしまった。


あぁ、そうだったね。

 


「君はタバコが嫌いだったね。」

 

索敵!スピードマナー違反

 

「そこの車、止まりなさい!!」


けたたましいエンジン音を鳴らしながらものすごいスピードで赤信号の交差点を直進する真っ黒いミニバンを追いかけるパトカーの中で青年がマイクに向かって怒号を飛ばしている。

 

地獄のような圧迫面接を終えてトボトボと歩く俺はそんな光景をみて、なんてこの世界は平和なんだろうと思った。

 

ポケットに忍ばせたカロリーメイト チョコレート味を一口齧るとその瞬間、全身にピカチュウ10万ボルトよろしくの衝撃が走る。

 

 

「う…ここは…」


目を覚ますとそこはウサイン・ボルトのトレーニングルームの休憩室だった。


まだ状況もつかめず意識朦朧の中でぼんやりと辺りを見回す。
カーキ色の西洋人形がその不気味な眼をこちらに向ける。

 

再びウサイン・ボルトの方に目を向けると、その目玉はまるで縁日のスーパーボールのように飛び出して異国人の俺でも驚いていることが容易に想像できた。

 

 

「oh japanese!?」 


ウサイン・ボルトは原液カルピスをロックで飲みながら言った。

 

「隙あり!!!」
俺はウサイン・ボルトの喉元めがけてサイゼリアのフォークをぶち投げた。


「…Oh my gush!!!」


ぎゃあぎゃあと叫び散らかすウサイン・ボルトは自らの喉に刺さったサイゼリアのフォークを震える手で抜くと血しぶきと共に床に倒れ込んだ。

 

「チッ、血ィこんなにこぼしはって、ごっつい汚いで。あきませんやんボルトはん、アンタは地上最速の男と呼ばれとったみたいやけど、これじゃまるでナメクジやね」


俺はエセ関西弁で捨て台詞を吐き出すとウサイン・ボルトが飲み残した原液カルピスのロックに炭酸を加えウサイン・ボルトの足にかけてあげた。

 

 

……


以上が銀だこ 東京ソラマチ タベテラス店の厨房に残された犯人と思わしき人物の手がかりである。

 

このメモがこの“江東区全ファミーマート爆破事件”の事件の解決に役立てられれば幸いである。』

 

 

 

私は記事を書き終えすぐに本社に送るとゆずチューハイを一口飲み込みパソコンの画面を消した。

 

真っ黒になったパソコンの画面に映る自分を見て「歳なんてとりたくないっつーの」と言い終わる前にもう一口ゆずチューハイを口へと流し込んだ。