恋にお寿司に音楽に

棺桶には寿司とCDと愛を入れてください

残酷な音楽のテーゼ

 

飲み会の帰り道


さっきまでの喧騒とはかけ離れ、一人になった時に孤独が心に押し寄せてくる。
電車内の酔っ払い達のうるせぇ声をかき消すように『うるせぇ音』がイヤホンから流れてくる。

 

誰にも理解なんてされない音楽を聴き、まるで自分がこの世の中の主人公と勘違いしてるかのように上を向きくだらねぇこの現実をMV化する。


俺は人でよかった。


耳があってよかった。

音楽がこの世にあってよかった。

 

好きな音楽を好きと思えてよかった。


そして明日も死にたいと思いながら生きたくて心を騙す。

 

 

年末、唯一行こうと心を決めた音楽フェスも案の定中止になった。


わかってた。もちろん。
できないことなんてわかってた。


開催します→中止です。
開催します→中止します。
開催します→中止になりました。


わかったよ。わかってるから。
もう、やめてくれ。
音楽を嫌いになりたくないから。
やめてくれ。

できないんだから。待ってるから。

ちゃんと完璧にできるようになってからにしてくれ。思わせぶりしないでくれ。

俺は生き甲斐なんだ。趣味じゃないんだ。

やめてくれ。頼むから変に希望を持たせないでくれ。

 

 

 


はっきり言って音楽は味方ではない。

 

でも


音楽は敵ではない。

 

おい、聞いていいか未来の俺。

 

 

 

ハロー今君に素晴らしい世界が見えますか?